24時間介護棄却/筋ジス障害者・再審査請求

進行性の筋ジストロフィーで重度身体障害者の大城渉さん(宜野湾市)が、名護市が二〇〇七年一月に再決定した介護ヘルパーの支給時間では足りないとして、月七百四十四時間(一日二十四時間)の介護を求め県に不服審査請求していた件で、二十九日「名護市の処分は適正」として請求を棄却した。

大城さんは障害者が地域で生きていく権利として同市に二十四時間介護の支給を求めていく方針。
大城さんは支給時間増を求め県に審査請求。

二十四時間介護は大城さんにとって「命にかかわる」と県に審査請求していた。

大城さんは会見で「とても悔しい。障害者は地域で生きられないという裁決。自分らしく生きることを邪魔された感じ。この悔しさをバネに徹底的に闘っていく」と決意。

岡島実弁護士は「われわれの思いを真剣に検討したあとが全くみられず、残念極まりない。二十四時間介護がなければ、施設に戻るしかない。そんな社会をつくっていいのか」と裁決を批判した。支援者の障害者やボランティアが悔し涙を流す人も。

大城さんは「大変だが、病院から出たことは後悔していない。目標に向かって自分を磨きながら生きていくことが、真の生きること。僕が出ることで、みんなの生活がよくなれば」と話した。

参照:沖縄タイムス2007・6・30