便秘が呼ぶ「問題行動」(三好春樹=「生活とリハビリ研究所」代表)
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不眠、奇声、徘徊(はいかい)……。認知症の老人の問題行動とされるものである。それは認知症によって起こるもので、原因は脳細胞にある、なんて言われている。でも、そんなことはない。それは思考停止ではないか、と私は思う。
だって認知症であっても、昼間はニコニコ笑って人気者で、夜はぐっすり眠っている人はたくさんいるし、認知症でなくても介護する私たちを困らせている人も、これまた、たくさんいるからだ。
特別養護老人ホームに入所してきた藤本ヨシコさん(仮名、84歳)は、2週間に1度くらい、夜通し、眠らないで大声で歌い続ける。脳細胞のせいだ、と考えたら、薬を飲ませて問題行動すらできなくさせるくらいしか方法はない。
原因は生活の中にあるのではないか、と介護スタッフは考えた。「日曜の夜によく騒ぐみたい」と若い介護職が言うので、家族の面会があった日に興奮するのではないか、と面会簿と介護記録を見比べてみたが、因果関係はない。
同室者の家族の面会、訓練日誌などいろいろ調べてみると、排便チェック表と問題行動が結びついた。一晩中眠らないのは、必ず便秘のときなのである。藤本さんの“問題行動”は、実は身体の不調の非言語的表現だったのだ。調べてみると、このホームで認知症老人の“問題行動”の実に60%近くが便秘が原因だった。
認知症というと、精神の領域の問題だと考えられて、特別なかかわりが必要だとされている。でも、認知症の人が、心身ともに落ち着いて生活するための基本は排泄(はいせつ)ケアなのである。(三好春樹=「生活とリハビリ研究所」代表)
引用:(2007年3月13日 読売新聞)より
こんなことが、あるんですね、現場でしかわからない老人のための介護、三好代表は
細かに老人の行動を観察、検証してその特別な行動の原因をいろんな方面から検討
観察されている。自分たちも親の介護をするとき心身ともに落ち着いて生活するための基本
を考えて快適に過ごしてもらえるようにしたいものです