認知症のひとを介護するとき

認知症のひとを介護するとき

認知症の人に対する接し方や介護の方法には定まったものがあるわけではないのですが、認知症の方の性格や特質、介護を行う人たちの経験とが組み合わされて徐々に接し方にも手法というものがみえはじめているようです。

認知症のお年寄りの行いとしては大きく分けて二つあり、ひとつは事実の誤りともうひとつは失敗する行いです。
これらの行いに接しながらどう対応してゆくのかを考えてゆきます。
お年寄りに接するときの覚悟としては、介護の際に子供に接するように接したりしないようにしてその人の自尊心を大切にしてあげることだといわれます。

物取られ妄想

認知症のお年寄りの行いの具体的な例としては、「物取られ妄想」などがあります。
認知症のお年寄りが、ご自分のお金や通帳などの大事な品物が無くなったと騒ぎ出し、たいていは身近な人が犯人として疑われることが多いようですが、こんなとは、いっしょに取り乱したりしないで、認知症の患者さんと一緒に探すなど、困っているお年寄りのきもちになって接してあげましょう。
また、便をいじるなどの不潔行為が見られる場合もそのことを言葉に出してののしることはやめて、まずは汚れている体を洗うことや、爪をあらかじめ切っておくなどの対応も必要です。
これ等の行為の原因としてはオムツが体に合わないとか取り替えられていなくて心地が悪いなどということもあるかも知れません。
この場合、オムツのつかい方としては、まずは1〜2回失敗したからといってすぐにオムツにしないことがよいとされます。また、オムツを使用していてもトイレには行いって排便、排尿をするようにしましょう。
オムツをつかうことはお年寄りの自尊心を傷つけることでもありますので注意をしながら接するようにしましょう